Fashion Show

everlasting sprout

今季のテーマは「道草道」。生まれ育った懐かしい光景を横目に、毎日歩く道をイメージした、デザイナーの村松氏が日常で自然と目にするものが反映されたコレクション。

肩にカーディガンをかけたり、腰に巻いたりと色合いを大切にするブランドならではの”色を纏う”スタイリングを提案。

写実的な雰囲気を出すために、図鑑を参考にしたボタニカルテキスタイル。しっとりとした柔らかさを感じる白地に、道で拾い集めたような草花が並ぶ。オールインワンや膝丈スカート、肩周りが曲線的なラインを描くようにタックを寄せたコートを展開。

ブランドの象徴でもあるニットよりも刺繍をふんだんに取り入れた今回。テキスタイル作りを得意とし、様々なプロダクトを制作するにつれ”生地”そのものに対してより開放的な見方にシフトしているように感じる。

グリーン系やレッド系の色ガラスのような透明感を蓄えるオーガンジーとレースを繋いだ生地による、スカートやVネックコート。バッグや傘などの小物類も同様の生地で制作している。30〜40年程前にレース屋が開発した技法を現在使用出来る材料で再構成したものだ。列によって柄が異なるレース刺繍が特徴である。

道端や空の色のニュアンスが漂うジャカードによるロングスカートやマキシ丈ドレスの他、裾がタイトなクロップドパンツ、カットソードレスの襟元には愛らしく揺れるクロシェ刺繍を添えている。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Tomoka Shimogata


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