TELLSIT

誰かに怒られそうな感じ。
子供の頃、怒られるとき。
大人になっても怒られるとき。
目つきが変わる。
全力で歌い。
全力で笑う。
全力で走り、全力でたたく。
全力で預け、全力で捧げる。
徐々にスピードが上がってくる。
噛み合ない歯車。
真っ直ぐなものは叩かれ、歪み、トゲは刺さり、絡まっていく。
プレッシャーと遊んでいる。
The mind we live

展示会場には静かなピアノの曲が流れ、天井からぶら下がった洋服達。一番奥には大きな写真が3枚飾られており、PRESSUREをテーマとした今期のTELLSITのインスタレーションはさながら写真展のようになっている。

画鋲をプレスしスタッズ風にしたレザージャケットは、今期のテーマをわかりやすく表現したアイテム。
しかしPRESSUREには真っ直ぐなものを歪めるとうTELLSITの解釈のもと、洋服達を写真に見立てるために吊るされたハンガー達は曲がりくねっている。ほかにもストライプを途中で歪ませたカーディガン、斜めという機械に負荷をかけて作る斜めのニットが付けられたライダース。物質的なPRESSERではなく、もっと精神的な外圧を表現している印象を受ける。

デザイナーが一番力をいれたアイテムはニードルワークのニット。空を飛ぶ鳥をイメージし、白から淡い色の青に映りかわっていく。大量生産向けであるニードルワークではなく、あえてクラシックな方法でつくられたニットは、大量生産が普通となってしまったこの世界に暖かみと物の大切さを伝える。首回りにはニットで作られた動物達が、ニット自体が動物達の羽ばたく場所である事を伝え、ニット自体が空を飛ぶ鳥になっている。

Photo & Text:Yoshiaki Miyahara

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