Fashion Show

harukakimie

あいまい模糊 

だれもがそれぞれもっている原風景  

雨 雲 虹 星 草 花 川 海 季節の匂い

やわらかさに包まれた喜びや不安 
しずけさの奥に潜む怒り  
やさしさにつづく涙 見えない世界とのつながり  
人のこころは恐ろしく、きれいであります 

はるかきみへ

そんな立体感のある、見たことある気がするけど
見たことない服をつくります。

レースとリボン。フリルとギャザーが飾る、ワンピースやスカート。女の子なら何時でも憧れる可愛い女の子。
はるかきみへ。「はるか」という架空の女の子と、いままで、そしてこれからも関わってくれる全ての人「きみへ」へという意味も含めたブランド名『はるかきみへ』。デザイナーの横田氏は青山大学を卒業後、文化服装学院で服飾を学び〜
はるかきみへが作る洋服は徹底的に「可愛いもの」。デザイナーの頭の中にある、絶対的な「可愛いもの」を毎シーズン、レースやリボンや刺繍といった素材で表現したコレクションを発表する。

今期のテーマは『ギャザーとタック』。前シーズン『翼』と比べると、とても具体的なイメージであり、「ギャザー」と「タック」は『はるかきみへ』のコレクションではこれまでも、多く使われてきた技術。それをあえて今期のテーマに持ってきたデザイナー横田氏。そこには、いままでに無い程のコレクションへの強いこだわりと徹底した「可愛い」の落とし込みが伺える。

刺繍とレースでできた胸当てが施された中世貴族婦人のドレスようなカットソーや、襟ぐりと肩口にレースが施され、様々なギャザーとフリルがパッチワークのように組合さる事で構成されたカットソー。ギャザーを色鮮やかな糸で手縫いし、ギャザーの間にフリルを挟み込む事で儚さを表したワンピース。パーカー素材で肌ざわりよく、リボンとフリルとギャザーが綺麗に混じり一つの新たな技術のように見えるカーディガン。手刷りされたTシャツ。パーツごとに別素材で構成され、それぞれを切り返しやかぶせでつくられたアウター。

絶対的な「可愛い」を生み出すために使われる、他にはみないアイデアやデザインから生み出される『はるかきみへ』のコレクション。「ここ最近のコレクションで一番できがよくて、これからはもっとクオリティの高いコレクションが発表できると思う。」と語るデザイナーの横田氏。

Text:Miyahara Yoshiaki


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