Fashion Show

THEATRE PRODUCTS

THEATRE PRODUCTS 2012-13AW collection ”ARCHIVE COLLECTION”が披露された。

「10周年を記念し、10年間のうちに作り出したフォルムやカッティング、テキスタイルを現代の自分たちのクリエイションに落とし込んだ」とデザイナーの武内氏と中西氏。

ドビージョーゼットポピープリントのロングスカートやハンドニットのジャケット型カーディガン、繊細な刺繍やレースの程よい透け感が妖艶さを香らせる。
ノスタルジックな空気を通すロングワンピースやレーヨンサテンスカートなどに浮き立つ、ボタニカルフラワープリント。ブランドの特徴的なタック使いやパフスリーブを継承し、得意とするレース素材や花柄をカラーリングや素材感を変えることで、新たな息吹を吹き込む。
ゴールド釦のコートやギャザーフリルが重なり合うジャガードスカートは、快晴の空よりずっと深く、夜空より明るいブルー。ファーストコレクションでも披露された思い入れのある色彩であると同時に、10年間を通して常に寄り添ってきた、特別な色である。

アパレルの商品説明に興味があったという、武内氏。よりブランドのムードが伝わるよう、ルックの1つ1つに詩人の東直子氏による情緒的な文章が添えられている。

心地よい風が流れ、花々が春の柔らかい日だまりの下で微笑みを交わす。かつてのサロンプレゼンテーションをイメージした、ゆとりあるガーデン。これまで服だけでなく、空間全体で感じられる見せ方を意識し続けてきた。肩の力がほぐれるようなリラックスした空気が、THEATRE PRODUCTSの歩みを暖かく見守っていた。

Text:Tomoka Shimogata

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