Fashion Show

Sachio Kawasaki

ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた、1837年から1901年のイギリス帝国の絶頂期とも言われる「ヴィクトリア期」、幾何学的な英国王室の壁紙や革張りの椅子、分厚いカーテン、ベッドリネン、内装建築等のインテリアから柄や素材のインスピレーションを得たものを現代的な服に見立て、アレンジした。

インテリアファブリックからデザインされたオリジナルテキスタイルは、クラシカルで大胆な幾何学的パターンが印象的。ワンピースやスカートなどいくつものアイテムに繰り返し使われる。切り返しでカラーブロッキングされたニットワンピースは、鮮やかな赤とグレーに太めのケーブルが映える。

カシミアを毛羽立せ、ふんわりとした手触りにしたファー加工のニットは、赤や深い緑で展開。定番とも言えるスウェードや毛皮の裏を使ったアイテムは今季も健在。全体を通して色使いもインテリアファブリックを参考にしており、現代風にアレンジしたフレアスカートなど、ヴィクトリア調を現代に落とし込んだアイテムを多数展開。

今シーズンは特に伝統的な模様のローゲージハンドニットやハイゲージニットとレザーのコンビによる表現、クラシック且つモダンな幾何学柄のプリント、ざっくりとした手織機ならではのツイードやオリジナルレース等、表情豊かなクラフト感を大切にしている。
都会的な大人の女性が着る、シックで遊び心のあるコレクション。

Text:Yoshiaki Miyahara

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