MOLFIC

“SUPER-K”をテーマに設定した今シーズンは、見えないものを可視化することへの興味をデザインで具体化。SUPER-Kとはスーパーカミオカンデ(Super-Kamiokande、)の略称で、東京大学宇宙線研究所によって建設されたニュートリノ検出装置のこと。その電工管のデザインを得意のエンボス加工で表現する。

今回新たな試みとして生地エンボスを使用。エンボスで表すドット柄が様々なアイテムに使用される。更に裏地には真空チャンバー内に薄膜としてつけたい金属をターゲットとして設置し、高電圧をかけてイオン化させた希ガス元素や窒素を衝突させることで製膜する技術、スパッタリングを使用。これを用いることで風合いを損なわず、保湿性も担保できる。

シルエットはドロップショルダーなどぬけ感のあるパターンが特徴。シャツは肩線を無くし、カジュアル化する日本のファッションの中でモードな表現を追求する。

また展示会場にはレントゲンのようなディスプレイが展示。エンボスをかけるその様子をシュールな絵画のように展示。
機能性などの合理的な追求から生まれる新たな技術とそこから生まれる新たなデザインが象徴的なコレクション。

Text:Fumiya Yoshinouchi

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