Fashion Show

DAN TOMIMATSU

9/28~10/19の期間DAN TOMIMATSUの展示会がSUS GALLERYで開催されている。プロダクトデザイナーの富松 暖氏は多摩美術大学を卒業後、イタリアに渡り大学院でプロダクトデザインの勉強をし、帰国後ミッドタウンで開かれた「design hub SUPER PROTOTYPE 04」などでも展示を行なっている注目のクリエーターで今回がジュエリーブランドの立ち上げとなる。

今回の展示会では氷砂糖をモチーフとしたジュエリーを発表。子供の頃、口にした氷砂糖の味、形、舌触りは、そのものの記憶だけでなく様々な出来事とともに結晶となり記憶されており、頭の片隅で眠る記憶を呼び起こすというきっかけになればという想いから作られた作品だ。氷砂糖1つ1つの型を作り、そこに直接シルバーを流し込み作られているため、同じかたちは1つもなく、樹脂で加工された表面がはがれることで中の貴金属が顔を出し、使っていくうちにまた違う表情を表すデザインになっている。また氷砂糖を3Dスキャナーでスキャンをしてそれを編集して面をシンプルにデザインした直線的なフォルムのものも展開している。

今回スペシャルオーダーとして好きな氷砂糖を選び、その形に作るサービスも提供している。また展示会場では本物の氷砂糖が配られ、それを食べながら作品鑑賞する、五感で感じる展示会である。「口に入れて気持ち良いと感じる形状は、実際に美しいものが多いのではないか」と富松氏は語り、味覚と視覚の相関性について興味深い視点を提唱されていた。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Fumiya Yoshinouchi

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