2011年10月29日、東京オペラシティにて h.NAOTO ANTHOLOGY COLLECTION 2008 – 2011が披露された。
2000年よりブランド展開を開始した「h.NAOTO」。現在ゴシックロリータ、パンク、ビジュアル系などジャパンカルチャーを巻き込み、ゴスロリ系ファッションブランドのカリスマ的存在と称されている。 今年はブランドにとって、10年目という大きな節目の年となった。そこで今回、2008〜2011年にかけてコレクション発表してきたアーカイブ作品の中から、デザイナー廣岡直人氏が自らセレクトしたアイテムを披露。
黒、白、黄、赤の透け素材のロングコート。激しいペインティングやクラッシュなど薄い素材に対して力強いプリントが描かれている。頭上にはペンキを浴びたような色とりどりのヘッドピースを。オールブラックのコーディネートを中心に、レースやチュール、ベルベットを取り入れ、より重厚な雰囲気を漂わせる。豪華なボリュームの裏側に陰気で誘惑的な怪しさがちらつく。インパクトのあるダイヤモンドカットスカートやシルバーレギンスにレザーライダース、メタリック、パンキッシュな表情が鋭く光る。それに相反するピンクレースやシフォンなど甘いスタイル。
ヨーロッパゴシック、19世紀ロココ。いわゆるファッションデザイナーのインスピレーションとは違い”ロリータ風”や”ゴシック風”、”○○が着ていたネグリジェ風”という発想から「より高度なコスプレ」を提案していくと廣岡氏は語った。
Text:Tomoka Shimogata
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