2011年10月13日、THE ROOM DAIKANYAMA2にてEnharmonic TAVERN 2012 Spring-Summer collectionが披露された。
”LOVE&revolution-独占からシェアへ、力ある人から愛有る人へ。自らが変わらなければ何も変わらない”と。
Enharmonic TAVERNがブランド初のインスタレーションを行った。田村和之氏、杉浦優氏(The VOICE)、岡部俊輔氏(TRIVAL)の3人のスタイリストを迎え、各人がショートフィルム、ショー演出、スタイリングをコラボレーション発表。独自のブランドイメージに合わせて制作された。ブランドのサウンドトラックを手掛けるent氏(Atsushi Horie/ストレイテナー)によるオルゴールのような暖かい音を背景に、物語の朗読を挟みながらヤギ男と友達の怪獣を主役とし、人間のシュールさを描いたショートフィルムからコーポリアルマイム、ショーへと展開される。
テーマは「Flower Children」。60年代後半、ヒッピー達は平和と愛の象徴として花で身を飾った。互いに助け合い、分かち合いながら共存した時代を背景にコレクションを表現している。リネンを基調とし、ビーズ刺繍を施したエレガントな白シャツ、淡いペールトーンの花柄セットアップ、子供が紙を切り刻むようなランダム感のあるカッティングシャツ。首もとの細いリボンタイがクラシカルな印象を与える。全身茶系でまとめたコーディネートでは、ベージュやキャメルといった微細な色相の変化が素材を際立たせる。中折れハットや花冠などをプラスし、ナチュラルでノスタルジックなスタイルが見られた。
世界観を押し付けるのではなくて、物作りを見てもらい気持ちを分け合う。クリエイターとアーティストが集うクリエイティブチーム”Enharmonic”がデザインを手掛け、アイディアが生まれる。ショーとして服を発表するのではなく、映像や音楽、空間、ファッションを取り囲む様々なシーンをインスタレーションという形で共存させ、世界観を提案する。全体を通して「シェア」や「繋がり」といった言葉が浮かび上がるインスタレーションとなった。