「Singing to the Sky」と題し、季節を追いながら、“花”“光”“風”“歌”のキーワードをのせて“楽しく軽やかに”発表したYUKIKO HANAIの2012 S/Sコレクションは、着物と洋服の二部構成で行われた。
35年、着物も展開してきたYukiko Hanaiだが、今回着物のランウェイショーは初となる。
出端は日本庭園や日本家屋の映像をバックスクリーンに着物のショーから開かれた。桃桜色の美しいファーストルックはデザイナー、花井幸子氏が初めて作った小袖。
あとに続き花模様の端麗な能タイプ、シックで落ち着いた訪問着タイプの着物を披露し、後半は袖をひらひらと浮遊させながら鮮やかな色彩の振り袖で会場を華やかに満たした。
二部目の洋服のショーではレモンイエロー1色のクリアなワンピースからスタート。ビビットカラー、モノトーン、ウォームカラーと豊富なカラーバリエーションで、それらには空に舞う様な“花”模様、空から射す光の様な“ストライプ”模様をのせ、快活なリゾートとエスニックテイストのコレクションを展開し、終幕につれてはボリューム感のあるまばゆいドレスを発表。
着物、そして洋服と、花井氏のデザイナーとしての足跡が反映された作品群が並べられたショーとなった。
Photo:Wataru Fukaya Text:Kumiko Kobayashi