AKIRA NAKA 2012 Spring/Summer Collectionが披露された。
「北欧」を意識して、色彩や素材感でポジティブな意味での違和感を表現。画一的ではない自由な格子柄、フィンランド出身のデザインデュオ”Ahonen&Lamberg”によるオーロラプリントドレスなど北欧に代表される事物をそのまま切り出したようなテキスタイルが並ぶ。透け素材に格子刺繍を施したブラックドレスやスカートは、裾10㎝ほど裏地を外し透けさせることで、エレガントな香りが見え隠れする。薄い素材だが、芯の入った構築的なシルエットを生み出し、クチュールライクな上品なアイテム。
身体に沿わせず、空気をはらむように優雅な余剰によって引き立つ、品やかで透明感に満ちたラインが印象的である。脳裏に焼き付くような彩度の高いブルーパンツは、ブラックジャケットを合わせたりすることで、派手すぎず鮮明にスタイリングを操る。「手のぬくもり」を感じるサーモンピンクやグリーンの濁りのない華やかなかぎ針ニット。洗練された色彩とシンプルで機能的なフォルムを捉え、シルク、シフォンの軽い素材でガーリーになりすぎない、女性らしいシックなデザインを提案している。